こんにちは。ワークイズ代表の桑原祐介です。
先日、長期のインターンシップ参加者による報告を聞く場をいただきました。
みなさん、いろいろなことを学んでいるなぁと感じました。
学びの質も高く、新入社員が入社後によくぶつかる壁にやはりぶつかっており、それぞれがそれぞれの言葉でそれを表現していたのが大変印象的でした。
例えば……「長期間で大変だったが、学べることも多かった」というもの。
当たり前のことなのですが、長期間のインターンシップは楽ではありません。
数ヶ月という単位に及ぶ体験は、飛び込む勇気だけでもたいしたものだと思います。
でも、大変な分、学べることも多かったという報告……ウラを返して言えば、お手軽なインターンシップでは、それなりのことしか学べない、ということなのでしょう。
「大変なのは嫌だけれど、インターンシップに行かないのは不安だから短期間で楽そうなのに参加しよう」と考えている人がいたら、それは「それなり」のことしか得られない可能性が高い、ということです。参加したとしても「参加した意味があったかどうかわからない」程度の結果に終わる危険もある、ということです。
「参加した意味があったかどうかわからない」のなら、行っても行かなくても同じ、なのでしょう。
行っても行かなくても大差ないインターンシップなら、「真に学べる、苦労の多いインターンシップ」に行った学生さんに、かなうはずがありません。
それから、「タスクの多さ」を挙げた方がいらっしゃいました。
これ、学生さんには是非実感してほしい、とても大切なことです。
「やりたい仕事」をやりたいという気持ち、大事だと思います。
「自分にも仕事、できるだろうか?」という不安、誰にもあると思います。
実は、仕事の1つ1つは、そんなに難しいことではないんです。
机に向かって、じっくり考えたら、たいていのことはこなせるのではないでしょうか。
「敵」は、もっと違うところにあります。
「タスクの多さ」という言葉で表現されたように、想像を超えるスピードで大量の仕事が降ってくるのが、実際の仕事現場です。
特に、お客様相手のお仕事だと、その量に容赦はありません。
こちらの都合は、お客様はご存じないのです。
時期モノのお仕事もあります。
クリスマスのケーキ屋、年末のそば屋、採用時期の人事担当者……
大量の仕事を、やっつけ仕事にならず、嫌な顔もせず、相手への気遣いも欠かすことなく、ミスもしないで次から次へ完遂していかなくてはならないのが現実だと思います。
スピードも能力のうち、なのです。
「ゆっくり、じっくり考えて1つのことを完成させるのが仕事」だと思っている方がいらしたら、多くの会社ではそうではなく、毎日卒論の追い込みみたいな状況になる可能性も十分にありえる、という気持ちも、持っていたほうがいいかもしれません。
そして、というか、だから、というか……仕事は段取りが大事で、前倒しが大事で、効率化が大事なのです。