2015年07月07日

不満は出さないより出させた方がいい

こんにちは。ワークイズ代表の桑原 祐介です。


ある会社の研修で、従業員同士のディスカッションがとても盛り上がり、会社に対する不満がたくさん出たことがありました。

その日の研修日報で、ある方が「こんなに不満が噴出して、ウチの会社は本当に良くなるんでしょうか?」というコメントを書いてくださったのですが……

僕は、不満が出るということは「社員の改善意欲は死んでいない」ということだと思うのです。

その不満が正しいか身勝手かは別として、不満を抱いた社員さんの心の中にそれがあるのは事実。ならば、手法はどうあれ、その不満は解消しなければなりません。「不満を持って当然」であれば、会社はそれをどうにかして改めなければならないでしょうし、「身勝手」であれば、その社員さんに、それが身勝手であることを悟ってもらわなければならない……事は単純ではありませんが、それをやらなければ、社員のモチベーションを保つことはできません。言い換えればそれは「納得感」のある職場をつくれるかどうか、ということなのだと思います。

不満が口に出る職場は、まだ健全なのです。なぜなら、それをきっかけに「ではどうすればよいか」を考えることができますから。
不満が抑圧されてしまうほうが、よほど怖いことでしょう。改善を諦めた社員は黙って辞めていくでしょうし、ものを言わず、黙って会社にぶら下がることを選んだ社員だけが残っていくでしょうから。

いい会社、いい職場をつくりたいです。そのために、社員さんと面談をして、毎日でも不満を聞いて、そして「ではどうするか?」を、お世話になる会社と共に、そして社員さんと共に、考え続けたいのです。
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2015年06月30日

アンドロイドの接客が人間を超える日

こんにちは。ワークイズ代表の桑原祐介です。


先日の深夜番組で……
アンドロイドが高島屋の洋服販売の接客をしたところ、人間の販売員と比べても上位に入る成績を残したというレポートを見ました。
また、マツコロイド(マツコ・デラックスそっくりのアンドロイド)が通販番組に出演したところ、普通に人間が出演するのと同じ売上を上げてしまったという実験も放送されていました。

 
これって……...
もしかすると、10年20年先には、コンビニの店員やお店の販売員としてアンドロイドが導入される、そんな可能性を示した実験ではないかと思っています。
それも「人間の接客よりも劣るけれどガマンして」ではなく「下手な人間を雇うよりずっといい」という感覚で、という話です。
 

人間にしかできないことを身につけていかなければ仕事がなくなってしまう……そんな怖い世の中が本当に来てしまうのかもしれません。10年20年先といえば、まだ僕でさえ働いている時代です。ましてこれから就職しようという学生さんや、まだ若い方々は、それらと競合する時代のほうが長くなる可能性さえあると考えるべきでしょう。
エンプロイアビリティについて、本気で個人個人が考えていかなければならないのだと思います。途方にくれる方がいらっしゃったら、是非ご相談ください。いろんなことをお伝えできると思っています。一緒に出口を探しましょう!
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2015年04月25日

受注が増えたのに減益?(4/17付朝日新聞朝刊より)

こんにちは。ワークイズ代表の桑原 祐介です。


4/17付朝日新聞に、「受注しすぎて減益」という記事が出ていました。
曙ブレーキ工業が、ある米国自動車メーカーから計画よりも2%多い発注を受けたため、クリスマス休暇中も工場を稼動させることになり、残業代がかさんだのが理由というもの。これによって、2015年3月期の営業利益は、前年比-50%にもなってしまったというのです。


受注増に応えるために日本で製造された製品を輸送するなど、コストもかかったようですが、主要因は休暇中の残業手当の増加によるものだったそうです。やはり人件費は重い、ということを改めて見せ付けられたニュースではなかったかと思います。


少ない人員で仕事をこなすには、効率とスピードが必要です。
けれど、この「効率」「スピード」が、人によって、また会社によって、かなり異なっています。
そのあたり、転職経験者はよくご存知かもしれません。
「利益があがらない」と嘆く中、効率がよくない会社、スピード感に乏しい会社を見かけることがあります。
世間の水準まで上げれば、もっと利益もあがるだろうし、もっと残業も減らせて、早く帰れるようになる可能性が残されているはずです。


「もっと利益をあげなくては」「もっと残業を減らさなくては」と考える企業やその社員は、苦しんでいるだろうと思います。
自分が持っているものがもし、お役に立てるのなら、それを全て手渡したいと思うのです。
やり方は、ちゃんとあります。残業ゼロで増収増益を何十年も続けている会社は、事実存在するのですから。
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2015年03月22日

アリの観察から

こんにちは。ワークイズ代表の桑原 祐介です。

暖かくなってきました。
庭に出てみると、アリが忙しく働いています。

死んだ虫を巣に運ぼうと、本当に一生懸命働いていました。
その場所は、コンクリートの土留めの壁。垂直に近い壁がひび割れて、その壁の途中から顔を出した土に、巣穴が開いています。
その高さは約1m。アリにはとんでもない高さです。身長比で考えれば、人間には300mといったところでしょうか? 東京タワーくらいの高さ、ということになります。
運ぼうとした虫は、アリが油断すればたちどころに地面まで落下してしまうのです。

最初の落下を目にしたとき「もう諦めるのかな?」と思って見ていました。
ところが、落下しながらも虫を放さなかった1匹のアリが、なんと自力で垂直な壁を上り始めました。自分の20倍はあろうかという虫を引きずって、です。
そのうちにもう1匹が駆けつけると、あっという間に50cmくらいまで上ってしまいました。ちょっと感心、です。

そしてさらに2、3匹の援軍が駆けつけました。
僕は期待しました。虫が巣穴に運ばれるのはもうすぐだろう、と。

ところが、ここで予想外の展開となります。
援軍のアリが増えたにもかかわらず、虫はなかなか巣穴に近づいていかなくなったんです。
最短ルートで運ぼうとするアリもいれば、一旦横に引っ張ろうとするアリもいます。虫の向きをひっくり返そうとしているアリもいます。
全体的には間違いなく巣穴に近づいており、決して反対に引っ張ろうとするアリはいないのですが、うまく進まないのです。

それを見ていて、なんだか会社組織を見るようでした。

みんな、良かれと思って自分の考えで行動しています。
でも、ベクトルがそろわないと、人数がたくさんいても、うまく進まない……
「1人でやったほうが早い」と感じるのも、ここがポイントなのでしょう。
全員で意思統一をして進むことの大切さ、それができないとどれほど効率が悪くなるのかを、アリに教えられた気持ちでした。
妙に感心してしまい、「これは社員研修で観察させたいくらい!」と思ってしまったほど……

最後に。
何度も何度も虫を落下させながら、アリは決して諦めることはありませんでした。
落としても落としても、すぐに引っ張り上げようと試みます。
どのアリもテンションを落とすことはありませんし、投げ出すアリもいません。
すごいなぁ。僕も見習わなくちゃ。

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2015年01月19日

〜その3〜 営業職にも裁量労働制? 残業代ゼロになる?

こんにちは。ワークイズ代表の桑原祐介です。


「営業職にも裁量労働制?」というニュースを見て書き始めた一連の思いでしたが……


恐らく、本当にこの制度が導入されてしまったら、多くの人が危惧するように、労働時間の歯止めが利かなくなった状態で働く人が出てしまうのではないだろうかと思っています。
いろいろ抜け道を考える人も出るでしょう。公然とルールを無視し、働かせ続ける企業だってなくならないはずです。また「あいつが大変だから手伝ってやろう」なんていう人がいない職場だってあるのではないでしょうか。


ブラック企業が本当に駆逐されるまでには、まだだいぶ時間がかかってしまうと思います。
個々の職場の個人レベルでの仕事のアンバランスに至っては、なくならないかもしれません。
少なくとも、このブログを読んでいるみなさまが生きているうちには、なくならないでしょう。


ならば、どうするか?


「スーパーマンになる」のが1つの答えなんだと思います。


前回も書きましたが、2:6:2の上の2割程度でいいと思います。
そこに、入ればいい。そこを目指せばいいと思うのです。


その会社でハイパフォーマーになれば、その会社の「標準的な業務」や「標準的な仕事量」をこなすストレスは格段に少なくなります。
楽勝でこなせる、とまでは言えないかもしれませんが、他人よりも楽に仕事を回せることでしょう。
もしかしたら、ブラック企業の仕事量さえ、こなし切ってしまう力量を身につけられるかもしれません。
そう考えると、「仕事が多すぎるブラック企業」に対しては(ある程度は)労働者側の力量アップで「ホワイト化」できるのかもしれません。


そして、ハイパフォーマーになれば、出世する可能性が出てきます。
上司よりも明らかに仕事ができるようになれば、上司と入れ替わることもあり得ます。
ブラック企業のブラック上司を追い落とせたら、自分が「ホワイト化」することだって可能です。
仮に、何か「見えざる力」が働いてブラック上司が上司のままだったとしても、仕事がめちゃくちゃできるようになった人を、会社はそう簡単に軽く扱うことはできなくなります。「いてもらわないと仕事が回らない」人物になれば、上司だって気を使うでしょうし、無茶な対応が和らいでくる可能性もあります。


さらに、ハイパフォーマーになれば、最悪、その会社を捨てることもできます。
どこへ行っても雇ってもらえるだけの力を身につければ、もう何も怖くありません。


スーパーマンやハイパフォーマーになるのは楽ではないと思います。
けれど、どんな上司がいるかわかりませんし、どんなブラック企業があるかもわかりません。
今はなんともない職場でも、いつブラック上司が異動してくるか、いつ企業がブラック化するかもわかりません。
自分の身は自分で守る……そのために、自分の「仕事力」をあげておくことが、今後はもっと必要になると考えています。
posted by work-is at 23:59| Comment(0) | 仕事全般