2015年04月28日

報奨金で従業員の囲い込みも!

こんにちは。ワークイズ代表の桑原 祐介です。


少し前の記事ですが、4月17日(金)の朝日新聞朝刊に、「ゼネコン、作業員囲い込み」という記事が載っていました。
人手不足が深刻になり、下請け会社の作業員が公的資格を取得した場合、報奨金を支払ったり、手当てを今まで以上に支給したりするというものです。
報奨金の額は大きく、最高で15万円という企業もあるとのこと。事態の深刻さが伺えます。


僕自身は面談を通じて離職率を下げたいと考えています。働く個人レベルの悩みは尽きず、自力で解決できずに苦しんでいる人や、自力で解決はできるものの、誰かに聞いてもらいたい、という人もいます。
ただ、一方で僕は研修講師としての一面もあり、人材を育成する立場でもあります。「一人前の仕事ができなければ企業には残れないし、食べていくこともできない」ということも強く感じています。


だから、時には厳しいことも言わなくてはなりません。


その両面を持ちながら、企業と人、両方に貢献したいと考えています。


人材が不足しているという話を、今日もある経営者から聞きました。
企業から見れば、今いる人材を会社に残さなくてはなりません。
そして、今いる人材を、育てなければなりません。
個人から見れば、必要とされる人材にならなくてはなりません。


その間に、橋を架けたいのです。



posted by work-is at 21:27| Comment(0) | 離職問題

2015年04月25日

受注が増えたのに減益?(4/17付朝日新聞朝刊より)

こんにちは。ワークイズ代表の桑原 祐介です。


4/17付朝日新聞に、「受注しすぎて減益」という記事が出ていました。
曙ブレーキ工業が、ある米国自動車メーカーから計画よりも2%多い発注を受けたため、クリスマス休暇中も工場を稼動させることになり、残業代がかさんだのが理由というもの。これによって、2015年3月期の営業利益は、前年比-50%にもなってしまったというのです。


受注増に応えるために日本で製造された製品を輸送するなど、コストもかかったようですが、主要因は休暇中の残業手当の増加によるものだったそうです。やはり人件費は重い、ということを改めて見せ付けられたニュースではなかったかと思います。


少ない人員で仕事をこなすには、効率とスピードが必要です。
けれど、この「効率」「スピード」が、人によって、また会社によって、かなり異なっています。
そのあたり、転職経験者はよくご存知かもしれません。
「利益があがらない」と嘆く中、効率がよくない会社、スピード感に乏しい会社を見かけることがあります。
世間の水準まで上げれば、もっと利益もあがるだろうし、もっと残業も減らせて、早く帰れるようになる可能性が残されているはずです。


「もっと利益をあげなくては」「もっと残業を減らさなくては」と考える企業やその社員は、苦しんでいるだろうと思います。
自分が持っているものがもし、お役に立てるのなら、それを全て手渡したいと思うのです。
やり方は、ちゃんとあります。残業ゼロで増収増益を何十年も続けている会社は、事実存在するのですから。
posted by work-is at 18:09| Comment(0) | 仕事全般

2015年04月22日

「やりたい仕事をする」ということ

こんにちは。ワークイズ代表の桑原 祐介です。


「やりたい仕事をする」ということについて。
「やりたい仕事をする」ということは、決して「やりたくない仕事はしなくていい」ということではないのだと思います。


たとえば。
「やりたい仕事」が野球だったとしましょう。
そして、見事、野球選手になれました。「やりたい仕事」に就くことができました。
でも、それは「やりたくない仕事はしない」ということではありません。
たとえば、試合中にバントのサインが出たら?
どんなに打ちたくても、打つ自信があっても、ここは「バント」しかありません。


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会社という組織で仕事をしている以上、「やりたくない仕事」も、誰かがやらなくてはなりません。
「僕(私)はその仕事がイヤだから、誰か他の人がやってほしい」と思う人もいるかもしれません。
でも、その「誰か」も、その仕事がイヤかもしれません。みんながやりたがらない仕事、というものだって、あるはずです。
「誰か」がやらなくてはならないそんな仕事……自分だけがそれをしなくてすむ、というわけにもいきません。
「この仕事はやりたいからやるけれど、あの仕事は苦手だし嫌いだからやりたくない」
そんなことを言う若い社員さんがいるようですが、「みんながやりたがらない仕事」もありますし、「やりたくても手が回らない」人だっています。いろいろな事情や背景があって、その人が指名されるのです。

 
そろそろ悩んでいる新入社員さんもいるころではないでしょうか?
「やりたい仕事」だけでできている生活なんて、そうそうあるものではありません。
やりたくない仕事にも、取り組んでみてください。損することは、きっとないはずです。
そして、その仕事も、誰かがやらなくてはならない仕事なのです。


ちなみに、船井幸雄さんは「したくないことはしないようにしたい」と言っていますが、それはもうちょっと後で考えても良いことのような気がします。
posted by work-is at 21:48| Comment(0) | 離職問題

2015年04月15日

給食での指導の変化が離職者を生んでいる?

こんにちは。ワークイズ代表の桑原 祐介です。


僕が子供の頃、幼稚園の給食を残すことは許されないことでした。
みんなが帰る支度を始めても、並んで教室を出て、今まさに帰ろうとしていても、給食は全部食べきらなければなりません。
僕も、遠い記憶の中に、どうしても食べられなくて1人教室に残された思い出があります。
もちろん、僕だけではありません。泣きながら給食と向き合っている子を見ていた記憶も、残っています。


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小学校の頃の給食は、1ヶ月分の献立がプリントになって配付されました。
当時、僕は給食の「ごまあえ」が大嫌いでした。
べしゃっとした冷たいホウレンソウ、そしてガリッと硬いままのニンジン……
作ってくれた人には申し訳ないのですが、本当に苦手で、吐いてしまいそうなほどでした。
だから、献立が配られると、真っ先にチェックしたのは「今月は「ごまあえ」が出るか、否か?」
僕にとっては、好物のチェックよりも「ごまあえ」の方が重大なことだったんです。


「ごまあえ」が出る日は、正直、仮病でも使って休みたいくらい嫌でした。
でも、学校に行けば、「ごまあえ」を残すことは許されません。
涙をこらえて、必死に飲み込んだのを今でも覚えています。


今は、学校でも幼稚園でもそんなことはさせないでしょう。
すれば、親から苦情が来るでしょうから。


でも、「どんなに嫌なことでも逃げ場はない。これを食べなければ帰してもらえない」という「背水の陣」みたいな覚悟は、そのおかげで持つことができたような気がするんです。
「ごまあえ」問題は、小学生の僕には本当に大きな悩みでした。仮病で休みたい、ティッシュにくるんでこっそりゴミ箱に捨てたい……いろんな逃げ方を考えましたが、やはり逃げられず、腹をくくらざるを得なかった。でも、それはもしかしたら人生で最初の「逃げることは許されない」現実を学ぶ場だったのかもしれないと、今になって思うのです。


もし僕が「ごまあえ」を「嫌いなら食べなくてもいいよ」と言われていたら、どうなっていただろうか、と考えます。
きっと、大量の書類の山や、いつ終わるとも知れない残業に音を上げて、逃げ出すことばかり考えていたかもしれません。


もちろん、アレルギーのある子もいます。そういう子に無理に食べさせては絶対にいけませんが……
でも、「嫌いなものでも食べなければ帰れない」あの教育がなくなったことと、仕事がつらくなったらすぐ辞めてしまう、嫌なことがあるとすぐ無断で欠勤してしまう、そうした現状とは、なんだか関連があるような気がしてならないのです。


世の中って、不条理なところがたくさんあります。
そして、その不条理は、人と人の思いの違いや、人間同士がお互いを理解しあう限界に起因するものであるが故に、なくなることはないでしょう。
けれど、子供には不条理を強いることがどんどん減ってきています。「ごまあえ」が嫌いなら、もう食べなくてもいいし、中学校に行ったからといって強制的に坊主頭にされるわけでもないし、部活動の練習中に下級生だけ水を飲んではいけないという伝統もありません。


そして、社会に出ていきなり不条理にぶつかったり、これまでは逃げることのできた「逃げ出したいほどの現実」に直面したりします。
今までは逃げてこられたのです。向き合わずに済んだのです。誰かが何とかしてくれたのです。そう。「嫌だったらいいんだよ。やらなくても」と、誰かが言ってくれたんです。これまでは。
そう考えると、「すぐ辞めちゃう」新人も、「嫌なことがあると無断欠勤してしまう」若者も、もしかすると本人の責任ではなく、今の教育がそういう部分を避けてきてしまったことによって生まれてしまったのかもしれません。無論、今の教育下においても、そうではない新人・若者もたくさん育っているのですが、子供の頃からそういう経験をしていれば耐性ができた人たちも何割かはいたかもしれない、と思うと、僕は「ごまあえ」を食べさせられてよかったのかな、と思うのです。
posted by work-is at 01:12| Comment(0) | 離職問題

2015年03月24日

ご相談者の方に対して感じる「ありがとう」

こんにちは。ワークイズ代表の桑原 祐介です。


先日、ある方からご相談をいただきました。

キャリアに関するご相談ではありませんでしたが、約4時間のほとんどの時間、その方は泣いていました。

それほどつらかったのだろうと思います。


その方は、普段一緒に遊びに行ったり、よく電話でしゃべったりするような距離の方ではありませんでした。だから、「相談があります」と連絡を下さるまでに、相当な迷いがあったことと思います。何度も何度も、話そうか、やめようか、こんなことを話したら迷惑になるのではないか、やはり自分で解決すべきか、等々……

でも、その方は決心して、メッセージをくださいました。

そして、一緒に出口を探しながら、少なくとも「道」は見えたと思っています。


4時間は長いと感じるかもしれませんが、本当に悩んでいる人にとってはあっという間の時間です。
それだけ、心にたまってしまった思いもたくさんあったことでしょう。
相談者の方は、「ありがとう」と何度もおっしゃてくださいました。
でも、相談を受ける僕も、気持ちは「ありがとう」なんです。
自分を頼りにしてくれたことはもちろん、いろいろな迷いの中、勇気を出して、相談の声をあげてくれたことにも「ありがとう」と感じます。「よくご相談に来てくださいました」と、心から思うのです。

そして、ご相談者の方が笑顔になってくれたことも「ありがとう」なんです。「うれしい」の方が近いのかもしれませんが、言葉になると、なぜか出てくるのは「ありがとう」。どうしてなんでしょうね。

いつもありがとう!

posted by work-is at 22:01| Comment(0) | 日記